ANNnewsCH 懸命の消火活動を阻む急斜面…延焼止まらず“焼損”3倍近くに 岩手・山林火災3日目【報道ステーション】(2026年4月24日)
岩手県大槌町の山林火災の状況は悪化の一途です。火の勢いが衰える気配はなく、複数カ所で民家に迫るなど、猛威を振るっています。いったん避難したものの、その場所からさらに避難せざるを得ない人もいて、地域住民は深刻な苦難に直面しています。
■“焼損”3倍近くに…住宅近くに炎迫る
3日目の夜になっても延焼が止まりません。これまで炎が確認されていなかった、あちこちで。人の生活エリアに、どんどん近付いて来ていました。他県からの応援も駆け付け、消火を急ぎます。
緊急消防援助隊宮城大隊 澁谷康弘指揮隊長
「上の方から燃え下がって来ている状態。現在、西側の延焼阻止にあたっている」
自宅に炎が迫るのを見て、近所の人に通報をお願いした男性は。
男性
「白い煙が見えたので、おかしいと思って戻ったら、左側の林でぶわっと火が見えた。本当に一瞬。何分もしない間に燃え広がった」
その1時間半後、300メートルほど離れた場所でも火の手が。炎は建物のすぐ側まで迫っていました。
■消火活動難航「土の中が真っ赤」
火災発生から3度目の夜。この間、どのくらいの範囲に延焼していたのか、はっきりとデータで示されました。これまで報道ステーションでお伝えしてきた焼損範囲は約201ヘクタール。23日夜には約431ヘクタールになっていたことが明らかに。さらに、一晩で3倍近く、1176ヘクタールに広がっていたことが分かりました。その後も延焼は続いていて、特に激しいのは吉里吉里。煙が漂う、山のふもとで消防が活動していました。
消防隊
(Q.ホースをつながないと届かない)
「届かない」
(Q.消火栓は山林の近くにない)
「ない」
(Q.一番近いところは)
「今つなげているところだと思う」
(Q.あそこの離れた位置が)
「はい」
水を入れたバッグを背負って山の中へと向かいます。
消防隊
「熱い。足元が熱い」
「土の中真っ赤じゃん」
「地面の中の根っこから火が出ているので、表面に水をかけてもなかなか消えない」
消しても消しても追いつきません。
小鎚にある牛舎も被害が出ていました。
阿部和治さん
「あんなに火が飛んで、あっちからも飛んできたり、もう無理でさ。どこに行けばいいのか。安全な所はない気がして。生き物もいるからね。避難しないのかって聞くけど“しないのさ”」
これまで被害が確認されていなかった吉里吉里でも、倉庫1棟が燃えました。その近くで撮影された映像には、悲痛な叫びが。
男性
「ヘリコプター、消してくれ」
■住民不安 避難所からさらに避難も
焼損範囲が広がっていく中、ついに避難所でも影響が出ました。
松本拓也ディレクター
「避難所に指定されている吉里吉里小学校ですが、この場所からも、かなり激しく煙が上がっている様子が確認できます。火の手が避難所の方まで迫ってきています」
80人ほどが身を寄せていましたが、別の避難所に移ることが決まりました。23日深夜に、母親を連れて避難してきたばかりの男性は。
母親を連れて避難した男性
「今戻ってきたら、引っ越しますよと言われた。引っ越しの準備を」
母親は94歳。足腰が衰えて、車いすがなければ移動は困難です。
母親を連れて避難した男性
(Q.何か必要なものあります)
「車いすがあれば」
職員の手を借りて無事、別の避難所に移ることができました。
母親を連れて避難した男性
(Q.安全だと思っていた小学校から移動すると聞いて、どう思った)
「ガクッとした。小学校でちょっと慣れたなと思ったけど、また最初から」
(Q.今一番、大変なことは)
「夜ですね。寝られなくて。怖いです、火が。次から次へと、飛び火か何か分からないけど、いつ来るか分からない」
全員が移動を終えた午後3時、小学校に近いエリアに避難指示が出されました。
■懸命の消火活動を阻む急斜面
吉里吉里の山の中では。
消防隊
「補助をお願いします」
「今、応援も来るから。応援要請したから。民家まで100メートルの地点で火災です。いったん落ち着いた吉里吉里でしたが、一夜にして炎につつまれています」
「45度以上ある斜面をよじ登って、あの高い所にある火を止めたいと思います」
「圧上げた方がいい?」
「車両ポンプ圧を2キロアップで」
住宅まで、わずか100メートル。どうにか延焼は食い止めたそうです。
消防団の詰所にはひっきりなしに出動要請が舞い込んでいます。消火活動に同行させてもらうと、現場での困難な実情が見えてきました。
所村武蔵アナウンサー
「急な斜面ですがホースを伸ばしていきます。火種がくすぶっているようです。炎がついている場所は枯草・枯れ木が多く集まっている場所です」
ところが、この場所では。
大槌町消防団 東谷輝一さん
「見てもらうと斜度がきつくて、この状態で重いホースを持って上がるのは危険。火が下りてくるのを待って、届く範囲で消火する」
下まで火が下りて来ないと消火できないケースも多いといいます。
大槌町消防団 東谷輝一さん
(Q.消火活動の難しさは)
「一番は隊員の体力。今日、出動回数3回目なので。吉里吉里は24~26日が民家に最も炎が近付く。非常に困難な作業になってくるのではないか」
消火活動が行われている側では、バケツを持った住民の姿が。
住民
「松ぼっくりに火がついて落ちてくる」
所村武蔵アナウンサー
「今、2つ落ちてきました。どんどん落ちてきます。しっかり火がついています。そこに水をかけました」
延焼を食い止めるための地道な作業が続けられています。
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
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