#ANNnews “食料問題救う”新ワサビ栽培 常識覆す…完全室内・流水使わず 北海道小樽市【ワイド!スクランブル】(2026年2月24日)



“食料問題救う”新ワサビ栽培 常識覆す…完全室内・流水使わず 北海道小樽市【ワイド!スクランブル】(2026年2月24日)
 北海道でワサビ栽培の常識を覆す人を取材。この栽培方法が、世界の食料問題を救う可能性もあるという。

■完全室内・流水使わず栽培

 一面雪景色の北海道・小樽市。ここで、これまでの常識を覆す画期的なワサビ栽培が行われているという。

 去年からワサビ栽培を始めている香港出身のアンガス・ラムさん(43)。

 建物の中に入ってみると、30畳ほどの部屋に整然と並ぶ棚。プランターには立派なワサビが生えている。

北海道テクノロジー農業 社長
アンガス・ラムさん
「(Q.何本のワサビを育てている?)640本です。3種類、栽培しています」
「(Q.結構寒いですね)室温は7℃から20℃です。ワサビにぴったりな環境です」

 室温は、ワサビ栽培に適した温度に管理。太陽光ではなく、特殊なLEDライトを使う完全屋内栽培だ。

 ワサビといえば、豊富な湧き水が流れる場所で砂や石を敷き詰めて栽培するイメージだが、屋内栽培のワサビには水が流れておらず、土のようなものが…!?

「実はこれは土ではありません。さまざまな素材が混じりあったもので土壌ではなく、あくまで水耕栽培なのです」

 これは「培地」と呼ばれるもので、特殊に配合したものだという。どんなワサビが育っているのか?

「(Q.結構、抜けないですね)とても根が健康だからです」

 モッサモサに生えているのは根っこ。これを丁寧に取り除いていくと、長さおよそ15センチ。立派なワサビだ。

 まだ販売には至っていないが、ワサビの良さを知ってもらうため去年11月から試食付きの見学会を始めた。

アンガスさん
「なかなかあじわえない味なので、しっかり覚えておいてくださいね。まず嗅いでみて」
チリからの観光客
「少し甘いにおいですね。(食べる)I like this one!」

フィリピンからの観光客
「I love it!売ってください!」
アンガスさん
「残念ながら今は売っていません。将来、生産量が増えたら販売することを考えています」

 実はアンガスさんが生み出した独自の屋内ワサビには、驚きの秘密があった。

■農業をより簡単に 効率的な生育

 北海道小樽市で、ワサビの完全屋内栽培を行っている、香港出身のアンガスさん。大学を卒業後、オーストラリアで農業関連の企業に就職した。しかし、そこで直面したのが…。

アンガスさん
「気候変動に労働者不足。簡単に野菜を育てる方法を模索し、屋内農業が効率的だという結論に至ったのです」

 すると、アンガスさんは、オーストラリアでファンが多いワサビに目をつけたという。

「ワサビはより興味深い植物で、挑戦的な植物だと思います。そこにひかれたのです」

 8年前にオーストラリアでワサビ栽培を開始。だが、最大の難題は「水の管理」だった。

 水がよどむとうまく育たず、流し続けると莫大な費用がかかってしまう。この問題を解決したのが培地だった。

 その培地が水や酸素を十分保てるようにし、ワサビの効率的な生育を追求。その結果、水を流し続ける栽培法に比べ、95%の水の削減につながったという。

 使っている水は「水道水」に特殊に配合された栄養素を混ぜているという。すると意外な効果が…。

「(Q.このワサビの栽培期間は?)1年です。ワサビの成長スピードを通常に比べ2倍に早めることができます」

 通常1年半から2年かかる栽培期間がおよそ半分の8カ月から1年に短縮。さらに、この製法により、ワサビの風味を調整できるという。

「(Q.(培地)に何が入っている?)ごめんなさい。シークレットです」

■フランチャイズ化を目指す

 アンガスさんのワサビを試験的に取り入れている飲食店がある。

 燻製したサバを酢飯と共に巻いた棒寿司(ぼうずし)の専門店。アンガスさんのワサビを使い始めた理由は?

あさり家 店主
土井富久治さん
「おいしいんだよ、香りも良いし。(食べる)すったばかりだから、かなり効くけどね。辛い。お客さんにも好評なんですよ」

 アンガスさんの挑戦に小樽市も注目している。

小樽市役所 産業振興課
吉田健一課長
「小樽でワサビというものが栽培できるんだと。ワサビを使って飲食店やビジネスに広がっていくということであれば、私どもは大変うれしいところです」

 そして、現在アンガスさんが目指しているのは、ワサビの屋内栽培のフランチャイズ化。実は、このワサビ栽培には、農業が抱える問題を解決する可能性があるという。

アンガスさん
「今ワサビの栽培に携わっているのは私だけなんです。1人でも管理できるので、(農業全体の)労働者不足の解決のヒントになるかもしれません」

 温度や水の管理など、すべてコンピューターが行うため、600本以上のワサビの栽培も、1人で行えるというのだ。

「農業がより簡単にできるように、より少ない労力でより多くの食料を生産できるように。これは非常に長い、長い挑戦です。最善を尽くしたいと思っています」

■アンガスさんが描く未来図

 アンガスさんが思い描く未来図がこちら。

 アンガスさんの夢は、より多くの人々に本ワサビを味わってもらうため、北海道のさまざまな場所に屋内ワサビ工場を建設すること。

 また、さまざまな作物の研究をさらに進め、屋内植物工場を普及させ、気候や労働力といった農業の課題を解決したいと考えているそうだ。

(2026年2月24日放送分より)
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