#ANNnews 静岡・伊東市の田久保市長、学歴詐称の質疑応じず　百条委“虚偽証言”刑事告発へ【もっと知りたい！】【グッド！モーニング】(2025年8月30日)

■伊東市長　学歴詐称の質疑応じず

　29日に静岡県伊東市で開かれた、第1回大盆踊り大会。市政が停滞するなか、伊東市を盛り上げようと地元企業など民間が資金協力し、実施したお祭りです。

伊東市議会議員　虫明弘雄氏
「伊東市のにぎわいを止めてはいけない」

　開催のきっかけを作ってしまった当人、田久保市長もSNSで「みなさまふるってご参加ください」と反応しました。

虫明氏
「今そういうふうに考えるのであれば、市民の皆様、民間の皆様のことを考えて行動と言動をしていただきたいと思う」

　29日、田久保市長の定例会見は開始前から荒れました。

記者会
「今回の定例記者会見を含め、今後誠実に報道機関の取材に対応することを強く求めます。よろしくお願いします」

　学歴詐称に関する一切の質疑に応じないとする田久保市長に記者会が抗議しました。しかし…。

田久保市長
「きちんとこちらから発表するものに対しては整理したうえで、こうした定例会見の方で項目としてお示ししまして、それに対する質問は、現在もそうですけれども受けていく。要請につきましては、真摯に受け止めさせていただきます」

　会見では、市長自ら市内に宿泊する客が去年より7％減ったことを報告。記者から、市長を続投によるイメージダウンが影響ではないかと問われるとこう答えました。

「逆に一連の報道によるイメージダウンだと結論付けるのは簡単ですけれども。昨今ですね、観光の動態も変化をしております」

　そして、会見開始から45分。

「本日はありがとうございました」

記者
「そもそも自身の学歴詐称についての説明はしないんですか」
「市長カメラの向こうに伊東市民の皆さんがいらっしゃいますよ」

　田久保市長は疑惑に関する質問には答えず、足早に会場を立ち去りました。

■幹部も苦言「行政が停滞」

　身内であるはずの職員からも不満がこぼれます。

伊東市企画部　近持剛史部長
「市長の口から分かりやすく丁寧に話してもらうというのが目的ですけど、それがなされなかったというのは残念」

伊東市教育部　西川豪紀部長
「行政が停滞している、何も進んでいないという状況がある。しっかりと市政を前に進めていくという意味では、こういった状況を早く解消していただければと思う」

　メガソーラー計画などを市の方針とは異なることを市長がSNSで発信していることも、役所内で問題視されています。

伊東市建設部　高田郁雄部長
「市長には（SNSの発信を）お控えくださいと、おとといに伝えた」

■来月1日にも不信任案提出へ

　29日に開かれた百条委員会では、全会一致で刑事告発することを決めました。

百条委員会　井戸清司委員長
「繰り返し強く主張をしておりました、6月28日に初めて除籍という事実。卒業していないという事実を知ったという点につきましては、虚偽であるものと判定いたします」

　告発の内容の一つは、虚偽の証言です。卒業証書を議長らに提示した時間が「19.2秒」と市長が発言したことについても、当時の音声を議会で再生したところ…。

杉本一彦議員
「長く見積もって6秒」

　他にも百条委員会への出頭拒否など合わせて4つの事項で、刑事告発することを決めました。

　来月1日には、定例議会が予定され不信任決議案が提出される見通しです。可決された場合、市長は10日以内に市議会を解散するか、辞職・失職するかの判断を迫られることになります。

伊東市議会　青木敬博副議長
「今度一番問題になるのは次、3月予算なんですけど。3月予算、本当に早急に決めなきゃいけないので。田久保市長がすぐ退けば、もしかしたらギリギリで間に合うかもしれないので。すぐ退いていただきたいなとは思っています」

伊東市議会　中島弘道議長
「もう早く辞職していただきたい。もうそれだけです」

　百条委員会を受けて、田久保市長はこう話しました。

「きちんと百条委員会のご報告を待ちたいと思っております。それでは失礼いたします」