#ANNnews “燃油サーチャージ”国内線でも検討…“燃油高騰”で空の足に不安【報道ステーション】(2026年4月10日)

“燃油サーチャージ”国内線でも検討…“燃油高騰”で空の足に不安【報道ステーション】(2026年4月10日)
中東情勢による航空業界への影響が続いています。ジェット燃料価格の高騰で、海外の航空会社では航空券代とは別にかかる“燃油サーチャージ”が数倍に値上がりしています。大型連休を前に、利用者負担の問題に加え、交通インフラの維持が今後課題になる可能性も指摘されています。
■利用者負担増「チケット高い」
ホルムズ海峡の正常化が見通せない中、国家備蓄の追加放出を決めました。
高市早苗総理大臣
「原油の安定供給に万全を期すため、5月上旬以降、第2弾の国家備蓄の放出として約20日分を放出します」
航空業界への影響は、むしろ拡大しています。
キプロスからの観光客
「数カ月前は安かったが、今はほぼ2倍」
カナダから帰国(70代)
「新しい切符は今、全て50ドルプラス」
(Q.家族分だと)
「それの6倍。300ドル」
(Q.日本円だと)
「3万円」
背景にあるのは、航空機の燃料価格の高騰です。航空機に使われる燃料『ケロシン』。原油から精製されるこの燃料は、1カ月で価格が2.5倍に跳ね上がりました。燃料価格の上昇分は燃油サーチャージとして運賃に上乗せされます。そのしわ寄せは利用客に。
上海から帰国(40代)
「1年前と比べると、往復で3万円か4万円(増えた)」
(Q.今後の見通しは)
「上がると思っている」
■航空会社に迫る 運賃への反映
影響は、日本の航空会社にも広がっています。
日本航空 鳥取三津子社長
「(1バレル)200ドル以上の状況がずっと続くと、1カ月間で300億円くらいの費用増。お客様に負担をかける検討もしていかなければいけない」
各社は運賃への反映を迫られています。日本航空と全日空は、6月発券分から国際線の燃油サーチャージを大幅に引き上げる見通しです。長距離路線では、負担額がさらに膨らむ可能性もあります。
国内19社で作る業界団体によると、それでも上昇分を補うのは難しいといいます。
定期航空協会 大塚洋理事長
「実は燃油サーチャージだけでは、今の航空機燃料の上昇分を受け止められていない。制度の上限を突き抜けている」
燃料費は航空会社の支出の2~3割。価格の高騰は経営に直結しています。今の状況が長引けば、業界全体の負担増は年間で数千億円規模に上る可能性があります。
定期航空協会 大塚洋理事長
「コストの中で大きな割合を占める航空燃料がこれだけ上がった。本当に大きな影響なので、それを補って路線ネットワークを維持していくのは大変な努力が必要」
■旅行会社は…高騰分負担も
同じく中東のエネルギーに依存するアジアの航空会社では、すでに大きな影響が出始めています。韓国では、大韓航空が緊急の経営体制に移行。路線によっては、燃油サーチャージが3倍以上に跳ね上がっています。利用客の負担はすでに大きくなっているといいます。
韓国市民
「ダナン行きの航空券を買いに来ました。急用でなければ、もう行けません」
「『日本へゴルフに行こう』と誘われていますが、高過ぎて無理。きついからやめようかと」
そして日本でも。
エス・ティー・ワールド ヨーロッパ担当 吉田有李さん
「中東問題が起こる前は昨年比約1.7倍で予約頂いていたが、この騒動で1.3倍ぐらいに落ちている。キャンセルももちろんある」
旅行会社『エス・ティー・ワールド』では、サーチャージの高騰分を会社側で負担して対応しています。懸念されるのは、事態の長期化による旅行需要の冷え込みです。
エス・ティー・ワールド ヨーロッパ担当 吉田有李さん
「旅行自体が平和産業。世の中が平和で初めて成り立つので、どうにか世界が平和になってほしい」
■“燃油サーチャージ”国内線も検討
全日空と日本航空では、国際線の燃油サーチャージを6月発券分から最大2倍に引き上げる見通しで、北米やヨーロッパ路線で上限の片道5万円程になる見込みだといいます。つまり、5月末までに支払えば、値上がり前の価格で購入できる、ということです。
全日空・日本航空によると、共に国際線のサーチャージのさらなる値上げにつながるような“上限の引き上げ”を検討する可能性もあるということです。
さらに、国内線でも新たに燃油サーチャージの導入の検討が始まっています。
全日空:市場環境を見極めながら判断
日本航空:来年4月以降の導入を検討
スカイマーク:早ければ来年春にも導入を検討。企業努力では燃料高騰を賄えない。
エア・ドゥ:状況により検討する可能性
ソラシドエア:状況により検討する可能性
ピーチ・アビエーション:現段階で導入の予定なし
ジェットスター・ジャパン:長期化した場合の対策検討中
航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん
「国内線の燃油サーチャージは、来年春以降に導入される可能性が高い。1000~3000円程度ではないか」
鳥海さんは早め早めの動き出しを推奨しています。
航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん
「夏までに原油価格が大きく下がることは期待できない。今後も航空料金は値上がりしていく可能性がある。すでに予定が決まっているなら、夏の旅行など、今の時点ではできるだけ早い予約をおすすめします」
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