#ANNnews 日本産“ブランド果物”シャインマスカット 中国で大量栽培 海外流出の実態【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年10月23日)

日本産“ブランド果物”シャインマスカット 中国で大量栽培 海外流出の実態【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年10月23日)
 ブドウの高級ブランド「シャインマスカット」の栽培面積が、「巨峰」を抜いて1位になりました。シャインマスカットは日本で開発された品種ですが、今、海外への流出が大きな問題となっています。

■シャインマスカットの“生みの親”語る品種改良

 今にもはじけんばかりに丸々と実った「シャインマスカット」。みずみずしく、上品な甘さと香りが口いっぱいに広がる大人気の高級ブランドです。

 贈答品にも使用されるシャインマスカットは2006年に品種登録された、比較的新しい品種です。

シャインマスカット筆頭育成者 山田昌彦さん
「既存の品種だけでは需要が減ってしまって、消費需要が減って産業が縮小してしまうから。ブドウ産業を振興して国内の農業振興しようと思えば、消費需要を獲得できる新品種の開発が必要」

 当時、国立の研究機関・農研機構でブドウの品種改良を担当していた山田さん。シャインマスカットの“生みの親”です。

 山田さんがシャインマスカットの開発を始めたのは1968年のこと。

「米国ブドウの栽培しやすさと、ヨーロッパブドウの味、この両方をもったものをつくれば日本の消費需要は大きくなるはず」

 山田さんが新しいブドウの元として選んだのは、病気に強く、育てやすいアメリカブドウの特性を持つ品種。そして、マスカットの香りが強く、大粒で食感が良い、ヨーロッパブドウの特性を持つ品種。

 おいしさと育てやすさ、2つの特徴を兼ね備えたブドウの開発を進めましたが、そこには想像以上の困難が待ち受けていました。

「欧州ブドウと米国ブドウを交配して良いとこ取りをしようとしても、中間のものばかりがたくさん出て、目標には非常に到達しにくい。非常に確率が低いです」
「中には欧州ブドウの味に近いものも出てくるわけです。だけど、そういうものは1年、2年調べていくと欠点が出てダメになっていく、本当の遺伝的な性質ですね。どこで作ってもこうなるというものを見極めるには、何年も栽培をして、綱渡りの綱を最後まで1年、2年、3年、4年、5年と渡り切った場合に新品種としていける」

 何度失敗しても諦めずに開発を続けた山田さん。そして生まれたのが…種がなく、皮ごと食べられることに加え、口の中で実がはじけるような食感を持つ、新たなブドウ。

 シャインマスカットの開発に費やした期間は、38年にも及びました。

「この品種だけは最後まで欠点がなかった。本当にありがたかったですね。使命を果たせた」

 シャインマスカットの魅力は瞬く間に全国に広がりました。

 爆発的な人気に加え、育てやすさもあって、シャインマスカットの生産者は増え続け、今年公表された栽培面積ランキングでは、およそ20年間、栽培面積が1位だったブドウの王様「巨峰」を抜き、トップに。

「ブドウ産業自体がね、維持拡大できたわけですよね、消費需要を獲得できて。やったな、というところですよね」

■中国で大量流通のワケ 栽培面積は日本の約37倍

 日本が手塩にかけて開発した「シャインマスカット」。そんな汗と涙の結晶が今、大きな問題に直面しています。それは「海外流出」。

 北京市郊外にある農園では、シャインマスカットが収穫の最盛期を迎えています。ずらりと並んでいますが、一房ずつがかなり大きいです。

 鮮やかな黄緑色の粒をたわわに実らせたブドウ。これらすべてがシャインマスカットだといいます。

シャインマスカット農園の経営者
「娘に勧められて食べたらおいしかった。日本から来た品種で、当初は500グラム6000円くらいで売られていたと聞いて、少し栽培することにしました」
「(Q.苗はどこから買ったのですか?)ネットで『ブドウの苗 購入』で検索して買いました。山東省産でした」

 中国の通販サイトを見てみると、シャインマスカットの苗木がたくさん販売されています。なかには、1本およそ770円のものも。日本の苗木の4分の1の価格です。

 中国で栽培されたシャインマスカット。実際に食べてみると…日本で食べるものと味も食感も一緒で、すごく甘くて、みずみずしいです。

「(Q.日本のものと違いはありますか?)分かりません。日本のものを食べたことがありません。今は栽培する人が多くて、まだ熟していないうちに、売り出す人がいるのです」

 今では大量に流通しているという中国産のシャインマスカット。1房200円のものや、贈答用なのかきれいに包装されたものでも1房400円ほどと、日本と比べると破格の値段で販売されています。

市場の客 
「食感は他のブドウよりしっかりしていて、より甘いです」
「だいぶ安くなりました」

 中国国内で多く生産されているからなのでしょうか、こんなことも。

仕入れ業者
「(Q.どこの国のブランドか知ってますか?)知らない」
「(Q.日本のブランドです)いや、違う」
「日本のものじゃない?」
「違う」

 なぜ、中国でこれほどまでにたくさんのシャインマスカットが流通するようになったのでしょうか?

知的財産権に詳しい
東京理科大学 生越由美嘱託教授
「シャインマスカットは、日本では育成者権取っているけれど、外国には出願をしなかった。中国とか韓国とか、そういうところで権利を持ってないので、違法に栽培されても止めることができない」

 日本で品種登録されたのは2006年。現地メディアによると、その年にはすでに中国へ流出していたといいます。

 持ち出されたシャインマスカットは、中国で栽培が始められ、2016年ごろに中国国内で注目され始めるとたちまち大人気になりました。

 急速に普及した「シャインマスカット」。いまや中国での栽培面積は、日本のおよそ37倍に。

「農林水産省が発表している資料があって、(日本は年間)100億円は最低限損している」

■生産地・山梨県 海外流出に怒りと困惑

 開発国の日本が置き去りとなっている“外国産シャインマスカット”の現状。日本有数の生産地・山梨県はどのように受け止めているのでしょうか?

シャインマスカットを育てて15年
わたなべ農園 渡辺正美さん
「日本で数年間試行錯誤しながら作ったシャインマスカットなんですが、それが海外に出たっていうのを聞くと、やっぱりさみしいものはありますね」

シャインマスカットを育てて8年
小野洋らん果樹園 小野隆さん
「日本産のシャインマスカットは、こんなに大きくて、こんなに香りがよくておいしいんですよっていうのを示せるようにしないと。そのためには日本で作っている高品質なシャインマスカットが海外の店頭に並ばないことには比較のしようがないので」

山梨県 長崎幸太郎知事
「日本から外国に新たな輸出先、どこまで広げてくれたんですか。私、この知事職やって6年ちょっとになりますけども、1カ国も増えてないんですよ。交渉は政府しかできないわけですよ、それについてちゃんとやってないじゃないですかと」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年10月23日放送分より)
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