#ANNnews 地下鉄停電…原因解明に6時間 万博 まさに“孤島”3万人が帰宅困難【報道ステーション】(2025年8月14日)
地下鉄停電…原因解明に6時間 万博 まさに“孤島”3万人が帰宅困難【報道ステーション】(2025年8月14日)
13日午後9時過ぎ、大阪・関西万博会場の主要な交通網である大阪メトロ中央線が停電で運転を見合わせました。
地下鉄を使えず、取り残された来場者は約3万人。群衆事故の危険性も高まったことから、万博協会は、来場者たちを会場に戻すことにします。
万博会場には、バス・タクシー、地下鉄の公共交通機関、徒歩・自転車でしか原則、一般客はアクセスできません。
鉄道は、その7割を担う大動脈なので、そこが一度スタックすると、影響は甚大です。
別のゲートからバス・タクシーは使えました。増発されはしたものの、乗り場は大行列。多くの人が、会場内で過ごすことを余儀なくされます。
ただ、当時の気温は30度近くで、風はほとんどありません。
取り残された人たちのために、パビリオンが開放されました。協会から要請もあったそうですが、海外パビリオンなど、自発的に開けたところが多かったそうです。
水や段ボールを配るだけでなく、即席の充電ステーションを設置したり、ビールやワインを販売したり、おかしを配ったり。なかには、DJが夜通し選曲したりするところも。スタッフも帰宅困難者のはずですが、そこに悲壮感はありませんでした。
それぞれの人が、思い思いの夜を会場内で過ごした万博。
オランダパビリオンの公式X
「昨夜、オランダパビリオンにご参加いただきありがとう~!すごい感激しました!オランダパビリオン来てや~!」
ただ、地下鉄が再開されたのは、14日午前5時25分。それまで36人が、救急搬送されました。
鉄道が止まったのは、停電が原因です。送電用のレールに、ほこりや水がたまり、ショートしてというものでした。
大阪メトロは「過去に同様の停電はない」としていますが、その解明に6時間を要しました。また、このような説明もしています。
大阪メトロ
「通常より短い2分半間隔で運行し、本数が増えたことの影響は、否定できない」
万博協会にも、いくつかの課題を浮上しています。
一つは、野宿する人たちに水を配ったのが、朝4時だったこと。備蓄が190万本あるなら、「もっと早く」と言われても仕方ありません。
もう一つは、情報共有です。各パビリオンに対し、一斉に何かを伝達する連絡手段はなく、帰宅困難者への情報共有も決して適格なものではありませんでした。
万博協会 高科淳副事務総長
「お客さまに適時、的確な情報をタイムリーにお知らせできていたか。しっかり検証していかなくてはいけない。ほかにも、やりようあるんじゃないか」
◆万博側の対応は適切だったのでしょうか。
万博会場は、大阪の夢(ゆめ)洲(しま)にあり、西ゲートと東ゲートがあります。
西ゲートは、バスやタクシーでアクセスできますが、東ゲートへのアクセスは、大阪メトロ中央線・夢洲(ゆめしま)駅のみです。
万博側によりますと、来場客全体の約7割が中央線を利用するといいます。
13日午後9時半ごろ、中央線のコスモスクエア駅―大阪港(こう)駅の間で停電が発生。一時、全線で運転を見合せました。
そして、午後9時45分ごろから、万博側が会場に戻るようアナウンスを始めます。14日朝までに36人が熱中症の疑いなどで救急搬送されました。
◆深夜から朝にかけて、万博会場での取材を行ったABCテレビの高橋大作記者に聞きます。
(Q.夢洲駅が使えなければ大混雑になるのは開幕前からわかっていたと思いますが、その場合の対応は決めていたのでしょうか)
高橋大作記者
「こういったことは、実は、初めてではないのです。きのうは、混乱していた大屋根リングの下ですが、きょうは静かです。この固いベンチをベッドにして、大勢の方が一夜を明かしました。幼い子ども、高齢者の方もいらっしゃいました。万博側は、地下鉄などと協議し、地下鉄が停止した場合の連絡や対応について、あらかじめマニュアルのようなものがありました。今回も、西ゲートに臨時のバスを増発するなど手配したのですが、来場者が大幅に増えたこと、中央線の運行が翌朝になるまで再開しなかったことなどから、結果的にうまくいかず、何千人もの人が野宿をさせるというような状況をつくってしまいました。マニュアルがあると言いながらも、結果的には想定外だった、甘かったと言えそうです」
電車が止まったときのマニュアルはあるとのことですが、それとは別に、万博協会は『防災実施計画』を策定していて、こちらは地震や津波などを想定しています。来場者が最大3日間、滞在できる水・食料などを備蓄し、帰宅できるメドがたたない場合などは配布、バスや船舶による輸送の協力を依頼するなどを定めています。今回の事態を受けて、万博側は14日午前0時ごろ、防災実施計画に沿ったマニュアルに切り替えたということです。実際に行われた対応は、午前4時ごろ、ペットボトルの水を1000本配布。一部のサービス施設やパビリオン、休憩所などを開放しました。
(Q.災害時の対応に切り替えたということですが、取材していて、万博側の対応はどう見えましたか)
高橋大作記者
「後手後手、ちぐはぐな部分が目立つというのが、正直、ありました。防災においては、まず、来場者の命を守って、次には、パニックにならないように“安心”をしてもらうことが必要です。そのためには、適切な情報を早く出すことが必要です。万博協会は、先日のカムチャツカ地震がのときも、大阪に津波注意情報を出されたにもかかわらず、津波が到達してから避難を呼びかけるという対応が、非常に批判を浴びました。今回も、会場のアナウンスなどが少なく、さらに、遅かったというような声が聞かれます。海外からの観光客も多く訪れているのですが、日本語のみのアナウンスだった。外国語の放送がなかったということもありました。さらに、視覚や聴覚に障害がある人などに対して、適切な案内ができたのかというところも、検証が待たれます。本来、来場者を導くべきパビリオンの関係者にも情報がおりていないということで、一部、混乱し、それが、さらなる混乱を導いているというところも見えました。万博は、あと2カ月で閉幕となりますが、これから台風シーズンもやってきます。危機管理体制を見直し、“誰一人取り残さない”ということを行動で示さなければなりません」
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