#ANNnews 固定ローン「フラット35」融資限度額引き上げ検討 住宅高騰、金利上昇で申し込み増加【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年11月7日)



固定ローン「フラット35」融資限度額引き上げ検討 住宅高騰、金利上昇で申し込み増加【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年11月7日)
 東京都心の新築マンションの平均価格が1億3000万円を超えるなか、国土交通省は最長35年の固定金利の住宅ローン「フラット35」の融資限度額を8000万円からさらに引き上げる検討に入りました。

■変動金利0.29%→0.79%

「(金利が)最初は0.299%だったが、2回0.25%ずつ上がって、直近の金利が0.799%。倍以上に」

 こう話すのは、都内に家族4人で暮らす40代の男性です。おととしの2月に変動金利で6500万円を借り入れ、35年の返済期間で新築マンションを購入しました。

 当初は月々「16万2017円」を返済していましたが…。

「毎月支払う金額のうち、元本の返済と利息の支払いの割合が、利息の支払いの割合の方が倍以上に増えてしまって。なかなか当初の想定よりは(元本が)減りづらい状況になった」

 支払いの内訳を見せてもらうと、当初「1万5000円あまり」だった利息が今年1月からは「2万8000円」以上になっていました。

 男性が住宅ローンを組んだおととし2月の金利は変動と固定で0.91%の開きがありましたが、現在は0.26%と差が縮まってきています。

 住宅ローンには急激な負担の増加を防ぐため、5年間は返済額が変わらない「5年ルール」がありますが…。

「(今のままだと返済額が返済が終わる)33年後に635万円ぐらい残債がある計算で、期中でならして返済額が上がっても毎月返す額を増やそうと、今は17万5000円(約1.3万円↑)の支払いにしている」

 不動産経済研究所によりますと、今年4月から9月に東京23区で発売された新築マンションの平均価格は1億3309万円。前年の同じ時期に比べて20.4%上昇しました。

■金利上昇で申し込み増加

 高騰に歯止めがかからないなか、国土交通省は長期固定型の住宅ローン「フラット35」の融資限度額を引き上げる検討に入りました。

 「フラット35」は最長35年の固定金利で、現状は100万円から8000万円まで借り入れることができます。

 日銀による去年7月と今年1月の2度の利上げをきっかけに関心が集まっている固定金利の「フラット35」。7月から9月の申請数は1万4223戸で、去年の同じ時期と比べると1.5倍以上に増えています。

 政府の経済対策に盛り込む方向で、融資限度額が引き上げられれば20年ぶりです。

 先ほどの6500万円を変動金利で借りている男性はこう話します。

「アメリカなど住宅の金利はもっと高いと聞いているので、そのレベルに急には上がらないだろうから、今の状況で固定にしておけばよかったという思いはない」

 住宅ジャーナリストの山下和之氏はこう指摘します。

「(住宅を)買いたい人である程度の収入ある人たちからしてみれば、高額の物件を(固定金利で)買えるようになるので、メリット大きい。年収の高い人や富裕層しか買えなくなってくるのは不公平なので。高市総理にはある程度の年収の人たちも買えるよう、住宅価格を抑えるということも同時にやってほしい」

(「グッド!モーニング」2025年11月7日放送分より)
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