#ANNnews 個人の株主を企業が囲い込む「ファン株主」 10年保有で記念品やコストコ優待 狙いは【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年10月30日)
個人の株主を企業が囲い込む「ファン株主」 10年保有で記念品やコストコ優待 狙いは【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年10月30日)
好調な株式市場や新NISAの普及で、投資に興味を持ち実際に投資をする人が増えています。そうしたなか、長期的に株を保有してもらうため、ファン株主と呼んで個人株主の獲得に力を注ぐ企業があります。
■株主企業が囲い込み 長期保有↑
今週、5万円台を突破した日経平均。29日の終値は初めて5万1000円台となりました。
投資家(60代)
「あと1、2年はちゃんと(株価が)伸びると思うんですけど」
投資家(20代)
「急落するのはちょっと、やっぱり怖いですけれども、高市総理が期待できる部分もあるので」
投資家(70代)
「世界的な情勢のなかで、どういうふうに見ていいか分からない。このままうまく上がっていくかが不安です」
入り混じる期待と不安の声。そんななか、個人株主を囲い込もうとする動きが企業の間に広がっています。
会社員(20代)
「こんな面白い株主優待を導入している企業があるんだと興味を持った」
今月、港湾運送を手掛ける企業が株主優待として導入を発表したのは、コストコの優待券です。500株以上を保有する株主に追加します。優待券は、会員制となっているコストコの年会費に充てることができます。
会社員(20代)
「年に数回なんですけど、先月ちょうど行ってきました。株を保有するのみで賄えるのは結構いいんじゃないかな」
大東港運は、コストコの日本への貿易業務を担っています。
大東港運 村上雅彦執行役員
「コストコさんの仕事をしている当社を知ってほしい。事業を知るような機会をたくさん作って当社のファンになっていただいて、ずっと株主でいただけるよう努めてまいりたい」
■企業もメリット「消費者の声分かる」
個人株主を「ファン株主」と呼ぶ企業もあります。
食品メーカーのカゴメは、株数に応じた商品の詰め合わせを株主優待にしています。10年以上保有した株主には、記念品を送っています。
株主に向けた取り組みは、優待品だけではありません。
長野県の体験型施設に集まったのは、抽選で選ばれた株主たちです。野菜の説明を受けたり、収穫をしたり、食事をしたりして楽しんでいます。
約5年保有
「収穫体験とか工場見学ができるのは、他にないのかな」
約3年保有
「社員さんとお話できるのがいいかな」
IRを担当するスタッフが同行し、株主とコミュニケーションを取る場所にもなっています。
カゴメ 財務・IRグループ 仲村亮課長
「(株主は)経済的なつながりになるんですけど、それだけではなくて、企業の本質的な考え方を理解してファンになっていただくことで株主と企業の関係性がより深くなっていく」
カゴメの総株主数は22万人。その99.5%は個人株主が占めています。株主の半数は10年以上保有しているということです。
約5年保有
「毎年いろんな優待をもらえるのが楽しい」
10年以上保有
「配当もあるし、株主優待もあるし、安定ですね」
今年の年間配当は、1株あたり48円を予定。利回りは1.8%になります。
株主がファンになることで、企業には、こんなメリットもあります。
仲村課長
「自由に書いていただく形になるんですけれど、ここにびっしりご意見いただいて」
食品メーカーにとって、貴重な消費者の声。株主のアンケートの回収率はおよそ15%で3万人の声を集めることができています。
個人株主によるカゴメ商品の購入金額は、一般の人に比べ10倍に上ります。
仲村課長
「カゴメのファンになっていただくところが、お客様の購買金額としてもデータとして表れている」
(「グッド!モーニング」2025年10月30日放送分より)
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