#ANNnews “パイナップルレザー”でCO2削減 廃棄予定の葉を製品に(2025年9月25日)

“パイナップルレザー”でCO2削減 廃棄予定の葉を製品に(2025年9月25日)
 テレビ朝日では「未来をここから」プロジェクトの一環でSDGs企画をお伝えしています。25日は「つくる責任つかう責任」です。廃棄されるはずの葉っぱを革製品にする取り組みが今、広がっています。

 パイナップルの葉っぱを使ったランドセルです。表面はスウェードのような優しい質感です。その名も「パイナセル」。パイナップルの葉から作られています。

 本革の場合、牛の飼育などの過程で多くのCO2が排出されますが、この「パイナセル」はランドセル1本につき、およそ110キロのCO2削減につながります。

 様々な素材で実験を重ねたところ、最も耐久性があったのがパイナップルレザーでした。

セイバン広報 徳田桃子さん
「6年間毎日を共にするランドセルが、意外で身近なものからできていることをきっかけに、想像力豊かに成長していってほしいなという思いがあります」

 パイナップルレザーの原料がとれるのは、東南アジアのタイ。この広大な畑では1年を通じてパイナップルが収穫されます。その分、大量の葉っぱが焼却処分されてきました。

 セイバンとともに、廃棄されてきた葉に着目したのが日本のベンチャー企業「PEEL Lab」です。独自の技術で葉から繊維のみを抽出。天日干ししたものをシート状に加工し、レザーのような質感へと生まれ変わらせます。

PEEL Lab ジム・ファンCEO
「タイでは、PM2.5は深刻な大気汚染問題となっています。私たちは新たな技術を農家に紹介し、焼却処分を減らしたいと考えています」

 「パイナセル」以外にも、ワインバッグや高級感あふれる扇子、ムエタイのグローブまでパイナップルレザーでできています。

ジム・ファンCEO
「パイナップルレザー購入者の行動が変わり、環境に好影響をもたらせればと思います」

 最近はアパレル業界を中心に植物由来の素材が注目されていて、パイナセルの開発過程ではりんごの皮や竹、卵の殻など他の廃棄されるものも試したそうです。
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