#ANNnews 【報ステ解説】トランプ氏「戦闘はまもなく終わる」イスラエルと“温度差”原因は【報道ステーション】(2026年3月10日)



【報ステ解説】トランプ氏「戦闘はまもなく終わる」イスラエルと“温度差”原因は【報道ステーション】(2026年3月10日)
アメリカのトランプ大統領が、イランでの戦闘の早期終結に言及しました。「強力な軍事力で壊滅的な打撃を与えているからだ」と胸を張りますが、原油価格の急騰に音を上げたという面もありそうです。一方のイランは「戦争の終結はイランが決める」とする声明を出し、石油を人質に取る形で徹底抗戦の構えを見せています。

■想定外の急騰 制裁解除も

トランプ大統領がホワイトハウスに戻る前、フロリダ州のゴルフリゾートで急きょ設定された会見です。

アメリカ トランプ大統領
「我々はこの9日間、世界で最も強力で複雑な攻撃作戦を実行した。当初の予定よりかなり前倒しで、1カ月後の進み具合に驚くはずだ。これは済ませておくべきことへの“寄り道”に過ぎず、それももうすぐ終わる」
(Q.戦闘はすぐに終わるとしましたが、今週中か)
「そうではないが“間もなく”だ」

トランプ大統領が4~5週間に及ぶと述べていた戦闘期間。ミサイル・ドローン発射装置の大半を破壊し、海軍にも壊滅的ダメージを与えたという成果を挙げた上で、早期の戦闘終結を示唆しました。今すぐ終わるというものではなく、本当に終わるかどうかも分かりませんが、それでも各所で好意的に受け止められたようです。

特に顕著だったのが原油市場。戦闘開始以来、右肩上がりで上昇し、石油貯蔵施設への攻撃後、さらに急騰していた原油の先物価格。滝を下るかのような下降線を描きました。トランプ大統領が、原油価格安定のため、一部の国の制裁を解除する考えを示したことも後押しにつながっています。国名こそ挙げませんでしたが、直前に電話会談を行ったロシアが濃厚です。

■中間選挙への打撃を懸念か

原油価格の下落は、世界の株式市場に波及。同様の光景がアジアでも。ヨーロッパにも広がっていきました。

ただ、今回の突然の方針転換、アメリカメディアでは“やむを得なかった”と分析されています。

CNN
「トランプ政権の高官らは、数日間は原油価格が一時的に上昇すると見越していた。しかし、市場の反応の大きさは想定を超えるものだったという」

アメリカでは、この1週間の影響がガソリンの価格に表れ始めたところです。ここに先日の“超高騰の影響”が上乗せされれば、市民は大きな負担を強いられることになります。CNNは、トランプ政権は“ガソリン価格引き下げ”をひっさげて11月に控えた中間選挙を戦う計画だったため、予想を上回る高騰でパニックに陥ったと報じています。ウォール・ストリート・ジャーナルも、戦争の長期化は保守層の支持を失う恐れがあり、目標をほぼ達成したと主張して戦争から撤退するよう、一部の大統領顧問が促していたと伝えました。

中間選挙にとって得か損か。それが意思決定において最も重要な位置付けになっているのかもしれません。ですが、公の場では強気な発言を繰り返すのがトランプ流です。

アメリカ トランプ大統領
「人為的に原油価格は上がったが、この“寄り道”自体は良いことなんだ。一時的に上がるのは想定済みで、上がり幅は想定以下だった。これまでに5000以上の目標を攻撃しているが、最も重要な攻撃目標の一部は後日の攻撃のために取っておいてある」

最も強い言葉を残したのは、会見後の投稿でした。

トランプ大統領のSNS
「もしイランがホルムズ海峡内の原油の流れを阻止するようなことがあれば、アメリカはこれまでの20倍もの攻撃を与えるだろう。イランが国家として再建することを事実上不可能にする」

■イラン側「交渉の余地はない」

対するイラン側。

革命防衛隊の声明
「アメリカは弾薬が枯渇しつつあり、戦争からの撤退を模索しているが、戦争の終結はイランが決めることだ。この地域から敵対国とその同盟国への石油輸出は1リットルも許さない」

今のところ、戦闘終結につながるようなシグナルは出てきていません。外相よりも序列が上で、最高指導者にも助言可能な政府高官からは、こんな言葉が聞こえてきます。

イラン最高指導者事務所 ハラジ外交政策顧問
(Q.今、またはこの先、停戦を求めますか)
「外交の余地はもはや皆無に見えます。トランプは人を欺き、約束を守りません。2度の交渉で身をもって経験しました。交渉の最中に攻撃されたのです。重要なのは“ゲームの終わり”です。続ける準備はできています」

■日本でも相次ぐ ガソリン値上げ

アジア各国では燃料、とりわけガソリンの高騰が深刻さを増しています。ベトナムでは、数えきれないほどのバイクがガソリンスタンドに列を作り、タイでは、ドラム缶でまとめ買いをする人たちも。韓国・ソウル市内のガソリンスタンドでは、この10日ほどで約20円値上がりし、日本円で約208円となっています。

日本でも。東京都内のガソリンスタンドでは、1リットル157円だったレギュラーガソリンを、10日から172円に値上げしました。さらに…。

田中商事 三枝直樹店長
「今週13日から15円上がります。200円ぐらいはもう視野に入っています」

わずか1週間で30円の値上げです。全国的にも、ガソリン価格は大幅な値上げ予告が相次いでいます。業界関係者によると、卸売価格は年始から上昇傾向にありましたが、小売価格に反映させきれていなかったといいます。そこにきて情勢が一気に悪化し、卸売価格が急騰。すぐ小売価格に転嫁せざるを得ない状況になっているということです。

燃料を多く使う運送会社にとっては死活問題です。埼玉県にある小辻運送。トラックの軽油は、加盟している組合から月に1~2回の頻度で仕入れています。

小辻運送 小辻貴太社長
「組合から、こういうFAXが届きました。燃料の供給が数日遅れる可能性があると」

価格の高騰に加えて、安定供給への懸念も。仕入れが止まれば、仕事が成り立たなくなります。燃料をできるだけ使わないよう、運転中もより一層、気を使います。

小辻運送 小辻貴太社長
「軽油の暫定税率も4月1日から17.1円が廃止になる。ようやくいい兆しが見えると思った所で、今までの期待がそがれて、不安が一層大きくなった」

■航路変更で…“食料品”にも波及

原油価格が上がるということは、ひいては全てのものの値段に影響するということ。10日から始まった、アジア最大級の食品・飲料の展示会『FOODEX JAPAN2026』。76の国と地域から企業が参加し、商談を行っています。

中東からの出展も。トルコの大手菓子メーカー『エルバン』は日本を始め、140カ国以上にチョコレートなどを輸出しています。

トルコ『エルバン』ウィグル輸出担当
(Q.石油価格高騰の影響は?)
「物流に影響を及ぼします。私たちは大型船で日本に商品を配送します。その輸送コストが確実に値上がりします。この商品の価格を維持しようとしていますが、かなり厳しい」

イラン情勢の変化を受け、航路の変更を余儀なくされた企業もありました。

スペイン『アセイトゥナス カソルラ』シクテール輸出担当
「輸送に問題が生じています。通常の海路を使えない場合、南アフリカまで下がって、迂回しなければなりません。通常ルートでは30~40日だが、2カ月かかります。その分コストも高くなります。全てが早期解決されるよう願っています」

■「電気料金値上げ なるべく抑制を」

電気代にも影響する可能性があります。主に火力発電の燃料となるLNG(液化天然ガス)が、原油価格に連動しているためです。LNGは石油に比べて長期保管が難しく、備蓄は3週間分ほどしかありません。経済産業省では10日、情報共有の強化や、長期的な安定供給に向けた取り組みなどが話し合われました。

JERA 奥田久栄社長
「もうすでに原油価格は上がり始めている。そしてスポットのLNG価格も上がってきている。どうしても電気料金に反映してしまうということが起きてくるわけだが、こういうところをなるべく抑制するための方策、これをしっかり考えていきたい」

■アメリカ軍“最大規模の空爆”か

アメリカのヘグセス国防長官は記者会見で、イランが完全かつ決定的に敗北するまで、攻撃の手を緩めることはないと強調しました。

ヘグセス長官は、アメリカ軍は目標の達成に向けて勝利を収めているとし、今後もイランへの攻撃は躊躇せず、10日に実施される空爆も過去最大規模になると述べました。

ヘグセス長官は、軍事作戦をいつまで続けるかは、あくまでトランプ大統領の判断だとしたうえで、終わりなき戦争ではないと強調しました。

また、イスラエルは強力なパートナーだとしながらも、これまでのイスラエル軍による攻撃の中には、アメリカの目的とは異なるものもあったとの認識を示したうえで、トランプ大統領はどの方向にも引きずられることなく、軍事作戦を主導していると主張しました。

■イスラエルと“温度差”理由は

“戦闘の終結”のカギを握るのはイスラエルです。イスラエル情勢に詳しい、防衛大学校・立山良司名誉教授に聞きます。

(Q.トランプ大統領が戦闘の早期終結を示唆しました。“戦闘を早く終わらせたい”という気持ちがにじんでいるようにも見えます。一方で、イスラエルのネタニヤフ首相からは強硬姿勢が消えることはないようにも思えます。この温度感の違いはどこから来るのでしょうか)

立山良司名誉教授
「いくつか要因があると思うんですけれども。1つは“イランをどう考えているか”ということです。アメリカから見ると、イランは遠くにありますし、核兵器を持っているわけではありません。一般教書演説でトランプ大統領は『イランが大陸間弾道弾を間もなく持つ』と言いましたが、アメリカの情報当局は『まだ先だ』と言っています。ですから、トランプ大統領が言うほど、アメリカはイランを差し迫った脅威とは考えていない。ところがイスラエルの方は、同じ中東の中にありますし、長い間対立をしてきましたし、多くの意味でものすごく脅威。ネタニヤフ首相がよく言うのは『実存的脅威』。つまり、イスラエルの存在そのものを危うくする脅威である。この脅威認識の違いは、ものすごく大きいと思います」

立山良司名誉教授
「もう1つの点は、トランプ大統領は去年5月、湾岸のアラブ諸国を回った時に、経済的な取引を中東で行いたい。そのためには中東が安定していてほしいと。ところがイスラエルの方は、自らの安全保障戦略から敵が攻めてこないようにということで、できるだけ周辺諸国が不安定でいてほしい。イランの場合は、もちろん今はアメリカも安定してほしいとは思っていないと思いますが、イスラエルから見るとずっと不安定でいてほしい。その相違がものすごく大きいと思います」

■対照的な世論 国民意識にも差

直近の2カ国の世論調査を見ると、相違は国民の意識にも表れているようです。

アメリカ側では、アメリカ兵の死亡が確認された後に実施された世論調査で、イランへの攻撃を『支持する』と答えた人は29%。さらに『戦争の目的をトランプ大統領が明確に説明していない』と答えた人が64%にも上っています。

一方のイスラエルでは、ユダヤ系国民の『強く支持』『やや支持』を合わせると、93.2%もの人がイランへの攻撃を支持しています。そして『ネタニヤフ首相が軍事作戦を適切に指揮している』と答えた人は74%という結果になっています。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2026
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