#BBCNewsJapan タイとカンボジアが国境紛争めぐる共同声明に署名、トランプ氏は「和平協定」だと自画自賛
タイとカンボジアが国境紛争めぐる共同声明に署名、トランプ氏は「和平協定」だと自画自賛
タイとカンボジアは26日、今年7月に発生した国境紛争をめぐる共同宣言に署名した。署名式典に出席したアメリカのドナルド・トランプ大統領は、この声明を「クアラルンプール和平協定」と呼び、自身が和平を仲介したとアピールするとともに、「東南アジアにとって記念すべき日だ」と述べた。
東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の一環として行われたこの式典の後、タイのシーハサック・プアンゲートゲーオ外相は、この文書を和平協定とは呼ばず、「クアラルンプールでの会談の成果に関するタイおよびカンボジア両首相による共同声明」という自国側の呼称を固持した。
BBCのテッサ・ウォン記者が「これは和平協定と呼べるのか」と質問すると、シーハサック氏は「私はこれを和平への道筋と呼びたい」と述べるにとどまった。
一方、カンボジア側はより積極的な姿勢を示した。カンボジアのフン・マネット首相はトランプ氏に対して賛辞を惜しまず、カンボジア政府がトランプ氏をノーベル平和賞に推薦したことを改めて伝えた。
トランプ氏は式典で、署名を控えてやや気まずそうな表情の両国首相を「歴史的な人物」と形容した。そして、7月にスコットランドのゴルフ場を訪れていた際に、タイ・カンボジア国境の紛争に関与することになった経緯を長々と振り返った。
「そして私は言った。これはゴルフのラウンドよりもずっと重要だ。(中略)楽しい時間を過ごすこともできたが、人々を救い、国々を救うのはもっと楽しいことだ」
「私の政権は8カ月で八つの戦争を終結させた。こんなことは前例がない」とトランプ氏は述べた。
「平均しても月に1件のペースだ。あまりにも深刻だから趣味と言うべきではないが、私はこれが得意だし、好きなことだと言える」
しかし、タイとカンボジアは7月の時点でこの衝突に関する停戦合意に署名していた。そして最新合意の詳細には、大きな前進はみられない。
両国は、係争中の国境地域から重火器を撤収し、一帯に暫定的な監視団を設置することで合意した。また、新たな地雷除去の手続きを導入し、詐欺拠点の拡大に対処するための合同タスクフォースを設立する予定だ。
失われた国境標識も、仮設のものに置き換えるという。
国境をめぐる両国の歴史的な対立は依然として未解決で、再び激化するリスクを抱えている。
クアラルンプールで取材したジョナサン・ヘッド東南アジア特派員は、トランプ氏が今回の署名式典を、自身を偉大な和平仲介者として認めさせるためのキャンペーンに利用したと伝えた。
トランプ氏は、ASEAN首脳会議の大半には参加せず、この日は二国間会談を数件行い、夕食会に出席した。27日からは3日間の予定で日本を訪問し、その後、韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席する予定。
APECでは、中国の習近平国家主席との関係を再構築することを目指している。
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