
羽田空港のマッサージチェアを巡る不祥事が発覚しました。ビルの管理会社側から自民党元幹事長・古賀誠氏の長男が代表を務めるコンサル会社を通じてマッサージチェアの管理・設置が委託されていましたが、税務調査で長男の会社に業務実態がないことが指摘されました。そうしたところ、ビルの管理会社側から長男の会社に対し、間接的に金が渡るよう便宜が図られ続けていました。長男の会社には10年間で4億円が支払われていて、9日に羽田ビル会社の会長・社長がそろって辞任しました。
■元自民幹事長の長男に利益供与
出発ロビーに設けられたリラクゼーションコーナー。マッサージチェアが設置され利用客をほぐしていますが、このサービスを巡って問題が起きています。
日本空港ビルデング 田中一仁新社長
「特定の人物が関係する会社に対し、経済的利益を与える目的で不適切な取引がなされていました。公共サービスを提供する会社としてあってはならないことだと考えており、極めて重大な事案と受け止めております。ご迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます」
特別調査委員会による内部調査で、日本空港ビルデングの子会社が行っていた羽田空港のマッサージチェア事業を巡り、不適切な取引があったことを認めました。
調査報告書では、横田信秋社長(73)らがトップダウンで指示を出し、鷹城勲会長(83)が容認・助長したと指摘。2人は9日付で辞任しています。
特別調査委員会
「羽田空港では2006年9月から本格的にマッサージチェア事業が展開され、業務委託先は変遷を重ねているが、一貫して元衆議院議員の子息であるA氏に経済的な利益を与える目的で、契約の相手方が選定変更されてきた」
A氏とは、元自民党幹事長の古賀誠氏の長男です。古賀氏は運輸大臣も務めた“運輸族のドン”で自民党の要職を歴任した大物政治家でした。
ビル管理会社側は古賀氏の長男A氏が代表を務める都内のコンサルティング会社「アネスト」にマッサージチェア事業の売り上げの70%を支払っていました。しかし、実際は下請けの健康機器販売会社Xに丸投げ。
東京国税局からはアネストには業務実態がないと、およそ9000万円の申告漏れを指摘されました。アネストに支払われた利益供与は4億円余りに上っているといいます。
ビル管理会社側はX社との直接契約に変更しましたが、X社はA氏のアネストに売り上げの一部を支払い続けたということです。
■「長年の人間関係断ち切れず」 古賀氏側は?
横田氏らは、なぜ、ここまでA氏に利益供与を行ったのでしょうか?
特別調査委員会
「当委員会によるヒアリングに対して鷹城氏、横田氏、A氏に対して便宜供与の依頼をした事実はない旨一貫して述べている。A氏の父親である元衆議院議員に対して便宜供与の依頼をした事実もないと述べている」
一方でこんなことを話していたといいます。
特別調査委員会
「元衆議院議員の子息であり、長年の人間関係であるA氏との関係を断ち切ることがはばかられた」
「お父様が相当偉い方だったので、その偉い方に対して長年の付き合いがあるので関係は切れなかった。しがらみを切れなかった横田氏の主張は私たちとしては説得力があると思った」
古賀誠事務所は取材に対し、アネストは長男の会社と認めたうえで「古賀誠本人は事業と一切関係ございません」とコメントしています。
ヒアリングに応じなかったというA氏。不適切な取引に関わった人たちには今後、どう対処していくのでしょうか?
特別調査委員会
「(Q.今後A氏に対して損害賠償や返還を求める可能性は?)もう渡してしまったものですので、返還をする術があるのかどうかは、会社として色々なことを検討してもらう必要があると思う」
辞任した鷹城氏と横田氏については。
特別調査委員会
「これからの取締役会で損害賠償とか色んな請求関係も含めた2人に対して、そういうものの可能性も含めて取締役会で論拠をするべきだと思う」
(「グッド!モーニング」2025年5月10日放送分より)
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